今後10年以内に最大79万人のITエンジニア人材が不足すると懸念されるなど、日本国内でのエンジニア人材不足が深刻化しています。国内のエンジニア人材不足を解消するために、多くの日本のIT企業では外国人エンジニア人材の採用が積極的に進められています。海外を拠点とするエンジニア人材の採用、または日本に住むエンジニアの採用など、様々な形が取られています。 日本のIT企業が今後成功するためにも、海外の優秀なエンジニア人材の確保が欠かせなくなります。ただ一方で、社内に日本語と英語など外国語による対応が可能な人材がおらず、外国人エンジニアを採用しても、社内でスムーズにコミュニケーションがとれないなどの課題があります。 自社のエンジニアチームを今後強化していくためにも、グローバルな環境でも活躍できるエンジニアを育成していく必要があります。ある程度の語学力はもちろん、専門的な知識を使って異文化コミュニケーションがとれる能力が必要です。グローバルで通用するスキルを身につけることで、今後グローバルに活躍することができるエンジニアを社内で確保できることにも繋がります。今回は、海外で通用するエンジニア人材を育成するために社内で整えたい環境やスキルについてご紹介します。

1. 多様性のあるチームを構築する

多様なバックグラウンドを持つ人たちが集まることで、自社のエンジニアチームをより強化できます。様々な文化、経歴、専門知識、スキル持った人たちが集まることで、社内での新しい知識やノウハウの循環が促進され、チーム内での学びがより加速されます。様々な角度から課題に取り組むことができ、これまで生まれなかったような新しいアイデアやアプローチが可能になります。

2. 異文化コミュニケーション能力を伸ばす

多国籍の人たちと仕事することで、 異文化コミュニケーション能力を培うことができます。これは語学力とは別に必要なスキルで、多様なバックグラウンドを理解して受け入れる姿勢が求められます。自分とは異なる考えや思想、価値観の人とコミュニケーションを取るときには、自分の価値観を押し付けるのではなく、相手を尊重することが真の異文化コミュニケーションと言えます。異文化コミュニケーション能力を伸ばすためにも、社内でトレーニングや言語サポートを行ったり、多言語で仕事ができるワークスペース環境を整えたりして、社員のコミュニケーションを促す環境整備が必要です。

3. 相手の文化的価値観や考え方を尊重する

様々なバックグラウンドの人たちと働くと、自分とは違う文化的価値観や考え方に触れる機会が増えます。自分の考え方が正しいと思い込むのではなく、相手の価値観や考え方を理解し、尊重して、受け入れようとする姿勢が欠かせません。お互いのコミュニケーションで認識のズレや誤解を防ぎ、信頼関係を築くためにも、誰もが安心して働ける環境づくりと雰囲気が必要です。

4. リモーワーク環境での共同作業を強化する

外国人エンジニアを採用する場合、海外に居住する人を採用するケースもあります。異なるタイムゾーンの人たちと一緒に働く時には、リモートワーク環境でもパフォーマンスを下げることなく協働できる環境が必要になります。ビデオ会議ができるツールはもちろん、チャットツールやプロジェクト管理ソフトなど、リモートワークをスムーズに行えるツールやソフトウェアを積極的に活用しましょう。コアな業務時間を決めて同期型コミュニケーションをとりながら、あとは非同期型で効率よくプロジェクトを進めるといった働き方にお互い慣れることが必要です。

5. 新しい知識やスキルを学び続ける姿勢

変化が激しいIT業界では、エンジニアは日々新しいことを学習し続ける必要があります。優れたエンジニアになるためには継続的な学びが欠かせず、学習を習慣化させることが必須となります。チーム内でお互いのスキルを教え合うこともできますし、海外の優秀な人材をチームに迎え入れることで、海外の最新技術を学ぶこともできます。社内でトレーニングプログラムを実施したり、メンター制度を通じて継続的に学習したりできる機会を設けましょう。英語でコミュニケーションをとりながら外国人エンジニアから新しい知識やスキルを学ぶことで、語学力だけでなく海外に通用する仕事の進め方も学ぶことができます。

6. 明確な目標と期待値を設定する

リモート環境で働く者同士が高いパフォーマンスを維持するためには、事前に明確な目標と期待値を設定することが重要です。目標や期待値を明確にすることで、チーム全員が同じビジョンに向かって仕事をすることができ、よりチーム内のモチベーションを高めることができます。日本と海外では仕事の進め方が異なることもあるため、全員の足並みを揃える意味でも、会社が期間を区切って明確な目標を設定するようにしましょう。

7. リモートワークで役立つ機器やツールを導入する

リモートワーク環境でもスムーズに業務が行えるよう、自社でソフトウェアやハードウェア、ツールの導入、さらにデータへのアクセスなどをサポートするようにしましょう。仕事で役立つツールに加えて、言語面でのサポート、文化認識トレーニングなども積極的に社内で行うことも重要です。

8. イノベーションの文化を育む

エンジニアチームでは、コーディングを書く業務とは別に、新しいアイデアや価値観を生むような「イノベーション」的な考え方が重要になります。AIなど常に変化し続けるテック業界で成長を続けるためには、新しい知識を受け入れ、新しいアイデアを創出することが欠かせなくなります。チーム内でのイノベーション文化を育むためにも、新しいアイデアを試して実験することを推奨し、常にイノベーションを歓迎する環境づくりが必要です。

9. チームメンバーの成功を祝う

チームメンバーが一人ひとりの功績や成果を祝う環境は、結束力の強いチームを作るために欠かせません。チームで達成したことを一緒に祝ったり、日々の業務で活躍している人を祝ったり、様々な視点からチームメンバーの頑張りを認めることが重要です。お互いに賞賛や感謝の気持ちを伝え合うことで、チーム内の士気を高めることができます。多様なバックグラウンドを持つ人たちが働く環境では、一人ひとりの存在とチームへの還元度を認めることが、チームの結束力に繋がります。

海外で通用するエンジニア人材を育成しよう

本記事では、多様なバックグラウンドを持つ人たちが働く環境で活躍できるエンジニアを育てるために必要な職場環境やスキルについて9つご紹介しました。今後、日本の企業は海外の優秀な人材を積極的に確保し、新しい価値観をもたらすようなビジネスを展開していかなければなりません。そのためにも、多言語で働ける環境、国籍関係なく誰もが活躍できる環境を整える必要があります。 グローバルな環境で働けることは、日本のエンジニアにとっても貴重な体験です。今後、海外で仕事をしたいなどグローバルに活躍したい人にとっても、社内で世界に通用するスキルを身につけられるのは大変魅力的だと言えます。今後深刻化する日本のIT人材不足を見据えて、世界に目を向け、新しい働き方や環境に適用できる人たちをより積極的に育てていきましょう。日本にいながら海外の優秀なエンジニア人材を採用できるIchizokuについてはこちら

IchizokuはSentryと提携し、日本でSentry製品の導入支援、テクニカルサポート、ベストプラクティスの共有を行なっています。Ichizokuが提供するSentryの日本語サイトについてはこちらをご覧ください。またご導入についての相談はこちらのフォームからお気軽にお問い合わせください。