自社のエンジニア人材不足を解消するために、外部の人材を活用する「アウトソーシング」や「人材派遣」を導入している企業があります。一部またはすべてのIT業務を専門性の高い企業に任せることができるため、採用の手間やコストを削減できるというメリットがあります。一方で、アウトソーシングに頼りすぎると、自社に開発などのノウハウや知識が蓄積されにくいというデメリットがあり、アウトソーシングから抜け出せないということもあります。 長期的に見ると、アウトソーシングや人材派遣に頼るよりも、自社の社員を雇用して業務に専念してもらう方が投資利益率は高いと言えます。ただ、日本では慢性的なエンジニア人材不足が深刻化しています。日本国内で優秀なエンジニア人材を確保するのは至難の業です。 この状況を踏まえて、現在注目されているのが、海外の優秀なエンジニア人材を採用するという方法です。海外に居住する外国人エンジニアを自社のスタッフとして採用し、リモート環境で日本のエンジニアチームと働きます。日本には少ない特定のスキルを持つエンジニア人材を確保できるため、日本国内で激化するエンジニア人材獲得競争において優位に立つことができます。またリモート派遣のため、最短1日から長期まで、必要な期間だけ必要スキルをもった人材を活用できます。 本記事では、このグローバルリモート採用とITアウトソーシングを比較しながら、それぞれのメリットとデメリットをご紹介します。記事の後半では外国人エンジニアを採用してエンジニア人材不足を解消する方法も解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。

「グローバルリモート人材採用」と「ITアウトソーシング」の違いとは?それぞれの特性を知ろう

まず、ITアウトソーシングについて見てみましょう。アウトソーシングとは「業務委託」を指し、外部の企業と契約を結んでIT業務を任せるという方法です。一方で、グローバルリモート人材を採用する場合、人材の手配を外部に任せつつも、採用プロセスに関わることができ、採用した人材には会社の一員として働いてもらうことができます。 それぞれの方法にメリットとデメリットがあり、どのような業務で人材を活用したいかによってどの方法を選ぶべきかが変わります。例えば、定型化しづらい業務、イレギュラーな対応が求められることが多い場合は、社員として採用できる「グローバルリモート人材採用」が最適でしょう。一方で、定型化しやすい業務だけを外部に委託したいときにはアウトソーシングが向いています。

グローバルリモート人材採用のメリットとは?

ここからは、グローバルリモート人材を採用することによって、どんなメリットがあるのか様々な角度から見てみましょう。

①自社で業務指示ができる

  • 業務やタスクの指示を自社で行える
  • 開発した製品・サービスおよびその開発方法のノウハウが自社に蓄積される
  • ITアウトソーシングと比べて、柔軟に業務に対応できる

②高い問題解決能力が期待できる

  • グローバルリモート人材を採用すると、会社の一員として働くため、自社の方針や事業に寄り添った提案をしてくれる
  • 自社のエンジニアチームと一体となり、様々な問題解決に取り組んでくれる

③採用プロセスに関われる

  • ITアウトソーシングと異なり、技術面談などを通して自社とマッチする人材を選ぶことができる

④長期的にみた投資利益率が高い

  • 日本国内のエンジニア人材に依存した状況から脱却して、優秀な人材を世界中から採用できる
  • 日本国内では少ない、AIや機械学習モデルの開発など、特定のスキルをもったエンジニア人材を採用できる
  • 外国人エンジニアの採用により自社で新しい知識やノウハウが共有され、競合企業とは違ったサービスや価値の提供が可能になる

グローバルリモート人材採用のデメリットとは?

メリットが多いグローバルリモート人材の採用ですが、デメリットもいくつかあります。ここではグローバルリモート人材採用における注意点を見ていきましょう。

①初期投資が必要

  • グローバルエンジニア人材を採用するにあたり、社内のエンジニアチームが新しく学習したりトレーニングを受けたりする必要がある

②リモートワークで働ける環境を整備

  • 海外からリモートワークできる環境やプロセスを整える
  • リモートでもコミュニケーション、コラボレーション、タスク管理ができるツールを導入する必要がある(グローバル人材の採用とは関係なくリモートワークの環境を整えることは今後重要です)

③新しいことへの挑戦が必要

  • 社内で知識やノウハウがない外国人採用に挑戦する必要がある
  • グローバルエンジニア人材を採用するにあたり、新しい分野やスキルを一緒に学ぶ姿勢が必要になる(自社のエンジニアチームのスキル向上の観点から見るとメリットとも言えます)

④英語でのコミュニケーションが必要

  • 日本語を話せない人がいる多言語環境で仕事をする必要がある
  • 英語を学び、言語や文化の違いによるミスコミュニケーションを防ぐ必要がある(エンジニアチームとしては英語を学ぶことは長期的に見てもメリットが多いでしょう)

ITアウトソーシングのメリットとは?

ここからは、ITアウトソーシングを利用したときのメリットについて見てみましょう。

①ITコストの削減

  • IT分野におけるコストや採用にかかる工数を削減できる
  • ITに詳しくない人でもアウトソーシングで必要なことができる

②コア業務に集中できる

  • 問い合わせやトラブル対応に追われていた社員の負担が軽減され、コア業務に集中できる

③業務のプロセスを改善できる

  • アウトソーシングする業務を定型化するために、普段の業務プロセスを振り返る機会になる
  • アウトソースしたい業務を自由に選べる

ITアウトソーシングのデメリットとは?

ITアウトソーシングは短期的に様々なメリットをもたらしますが、長期的にはメリットばかりとは限りません。ここでは、ITアウトソーシングのデメリットについて見てみましょう。

①自社に知識やノウハウが蓄積されない

  • 運用や開発をアウトソーシングに頼りきっていると、自社内に知識やノウハウが蓄積されない
  • ITアウトソーシングを活用する際は、運用の内容や対応方法を履歴に残すなどして記録を残すなど工夫が必要になる

②セキュリティ面のリスク

  • 外部の企業に自社のシステムや個人情報を共有するため、場合によっては情報漏洩の危険性が出てくる
  • 共有する情報の内容や範囲は慎重に決めて、責任や権限の所在を明確にする必要がある

③確実にコスト削減できるわけではない

  • 固定額でアウトソーシングできるためコスト削減に繋がるはずだが、何か追加で依頼すると柔軟に対応してくれるとは限らず、コストが膨らむ可能性があります。

まとめ

エンジニア採用を考える日本企業にとって、グローバルリモート人材の採用も、ITアウトソーシングもそれぞれメリットとデメリットがあります。 IT業務だけを任せたり、短期的に手助けが必要な時は、ITアウトソーシングは手間やコストの面からもメリットが多いと言えます。ただ、自社で何かを開発したり、自社のエンジニアチームを強化したい企業にとっては、ITアウトソーシングでは期待通りの結果を得られるとは限りません。 自社のエンジニアチームを強化して、市場で競争優位性を確立するためには、グローバルエンジニア人材の採用は今後欠かせなくなります。世界に目を向けると、国内だけでは採用が難しい、質の高いIT人材を確保できます。 他国ではエンジニアは就職難とされており、高いスキルや経験を持っている人でも、競争率が高く就職が難しくなっています。高い技術を持っているにも関わらず、母国ではスキルに見合った就職が難しいエンジニアにとって、日本企業で働けることは魅力的だと言えます。

グローバルリモート人材採用を通して、自社のエンジニアチームの専門性を高めよう

慢性的なエンジニア人材不足に悩む日本。日本にいながら、海外の優秀なエンジニア人材を確保して競争優位性を確立したい企業は、イチゾクのサービスをぜひご活用ください。グローバルエンジニア人材の発掘から、採用、管理までを成功に導くお手伝いをいたします。技術面談や採用面接を自社で行えるため、自社が求めるスキルを持つ人材を選んで、社員として採用できます。自社に外国人エンジニアを迎え入れることで、新しい技術やスキルがチーム内で共有され、よりエンジニアチーム全体のスキルが向上します。イチゾクの詳しいサービス内容についてはこちらをご覧ください。

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